ボードゲーム×青春 “放課後さいころ倶楽部” 完結お疲れさまでした【感想/レビュー】

2021 8/05

2021.07.24 2021.08.05

ボードゲーム×青春 “放課後さいころ倶楽部” 完結お疲れさまでした【感想/レビュー】

放課後さいころ倶楽部、という漫画作品をご存知でしょうか。

こちらボードゲームを題材にした漫画で、2013年に連載を開始し
2019年にはアニメ化も果たした人気作品です。
ボードゲームを題材にした漫画でこんなに長く続いた作品、他に無いような。

そんな放課後さいころ倶楽部ですが、2021/07/12にコミックスの最終巻が発売され、とうとう完結してしまいました。初期から読んでいたので寂しい気分。
こちらとても良い作品なので、最後は記事で紹介しようと思った次第です。
　

どんな作品？全体のあらすじ

一言で表すなら

ボードゲーム（アナログゲーム）を通じて成長していく、高校生たちの青春群像劇

でしょうか。
ボードゲームだけでなく、心理描写の丁寧な作品と言えると思っています。

アナログゲームと聞いても「何それ？どんなゲーム？」と感じる方もいるでしょうが
ようはデジタルゲームではない、紙やカード、ブロックなど実際のモノを使って遊ぶゲームの事を言います。有名どころですとすごろくやトランプ、将棋などですね。
日本語的には非電源ゲームという固い言い方もされます。

ボードゲームというのは、複数人～大勢で向かい合ってプレイするので
お互いの表情を見ながら会話をしますし、様々なゲームでそれぞれの性格が見えてきたりとコミュニケーションには持ってこいなんですよね。
そして色々な思考を巡らせて勝利を目指すことで頭も柔らかくなり、人として成長できるんですよ。

そんなボードゲームに触れていく中で、登場人物それぞれの悩みが解決に進んだり、人として大事な考え方に触れ成長したり。そして、人と人の関係が変化したり。
様々なゲームのプレイと、それによって生まれていくドラマを楽しめるのが「放課後さいころ倶楽部」なのです。
　

実際に存在するゲームが作中に登場

この漫画、実在するゲームがたくさん登場するのも、アナログゲーマーからしたら楽しいところ。
1巻から

マラケシュ
ごきぶりポーカー
ねことねずみの大レース
ハゲタカのえじき
人狼（ミラーズホロウの人狼）

と有名どころがガンガンプレイされます。
もちろん2巻以降にも「カタンの開拓者たち」「パンデミック」「カルカソンヌ」など世界で有名な人気ゲームがたくさん。

知っているゲームがどのように解説され、どのように登場人物が遊んでいくのか。知らなくても勿論楽しめますが、知っている目線だと更に楽しめますね。

単行本では、漫画内でのゲーム説明に加えて紹介ページが準備されています。
　

新巻記念のリアルイベントが楽しかった

この放課後さいころ倶楽部、単行本の最新巻が発売されるたびにイベントを行っていたんですね。
会場にファンが集まって、皆で作中に登場したボードゲームを遊ぼう！という素晴らしいイベントです。

作者の中道先生などもゲストとして参加してくださって、一緒に遊んだり、トーク会があったり、その場で描かれたイラストのプレゼントがあったり。
その場でコミックスを買えばポストカードにサインを書いてもらえたりもしました。
ボードゲームは誰とでもすぐ仲良くなれる素敵ツールなので、こういうイベントとの相性が良いんですよね。

最近の新巻発売日にはイベントを行っていなかったと思うのですが、最終巻も発売されたことですし、コロナウィルス騒ぎが落ち着いたらイベントを開催してほしいな、、、
ボードゲームって会話がたくさん発生しますし同じものを皆が触るので、コロナウィルスと相性が悪いんですよね、、、

とは言えワクチン接種も広まってきましたしね。今後に期待しておきます。　
　

その他色々変わった長期連載

今改めて1巻から読んでみると、絵がかなり変わっていますね（笑）
巻が進むにつれ目が丸っこく、かわいらしさが強い絵になっております。

前述の通りアニメ化もしていますが、アニメの絵よりは原作の最近の絵の方が好きです。
アニメは目と頭が大きすぎるような‥‥まぁこの辺は好みですね。

中盤～終盤に進むにつれ、各キャラクターの将来、進路、恋愛などなど
ドラマチックな展開も目が離せないものに。そういった青春の1ページが好きな方も楽しめるのではないでしょうか。私は好き。
　