世界中のファンの期待を背負い、3/4に発売された『グランツーリスモ7』。
私もずっとずっと楽しみにしており、発売を楽しみにしておりました。
先に言っておくと、思ったことをタイトルにしたものの、ここまでしっかり楽しんでます。
ハンドルコントローラで50~60時間くらいプレイしていますし、クルマの運転ってやっぱり楽しいですね。スピード感最高。
自分はそれなりに楽しめていますし、ゲーム開発の苦労を知る同業者としては、あまり文句を言いたい訳では無いのですが
ゲームの運営方法に色々言われてしまっていることについては、フォローできない要素も多く。。。
遊んだり運営側のコメントを見ているうち、今回のコアなファンと開発チームの乖離は、それぞれがイメージしていた遊び方の違いなのかなと感じたんですよね。
買ってすぐに自分なりのプレイスタイルで楽しみたいゲームユーザー。
それとは逆で、長期的に、じっくりと遊ばせたい開発チーム。
面白い部分のアピールも含め、軽く書いておこうと思った次第です。
詳細なゲームレビューでは無いので、そういう記事をお求めの方はゲームニュースサイトをご覧くださいませ。
自由に遊べないグランツーリスモ
現状、国内外含めてファンからの不満が多く挙がっているのは、ざっくり
「好きな車で走れない/走るのが苦労する」
という点。
大きな理由としては
- メニューブックというオフラインのストーリー的なモードがあり、進めないとコースなどが解放されない。
- メニューブックでは、大会ごとに乗れるクルマが限定されている。
- ゲーム内で手に入るお金に対して、珍しいクルマの価格が高い。
- そもそも珍しいクルマの入手手段が無かったりする。
というところです。
メニューブックについてはライト層を少しずつ楽しませるための要素であり、悪いとは思っていませんが
問題は残りの2つ。
発売前の情報では、「最初から400台のクルマが準備されている」というお話だったのに対し、ゲーム中いつでも手に入るのは現時点で300車種程度。
クルマによっては運が良くないと購入可能にすらならず、その上購入可能になっても期間限定なので、多くのゲーム内マネーを急いで準備する必要があります。
これにより、
なぜ好きな車に乗らせてくれないんだ
お金が足りないしレースで稼ぐのも大変。そんなに課金させたいのか
とクルマファンのうっ憤が爆発してしまったわけです。
発売前の伝え方が誤っていなければ、ファンももう少し我慢できたのではないでしょうか。
「最初から400台のクルマが準備されています」
なんて公式から伝えられたら、事前の映像や収録車種の情報を見た車ファンが、すぐに乗り回してやるぜ~とワクワクするに決まっています。
あとはまぁ、各所にバグが点在していることで評価を落としています‥‥が、この件は深掘りするほどでもないので割愛。
封じられた“金策”含め、ソシャゲ運営のような長期的思考?
最近ユーザーから批判が上がるきっかけとなったのは、一部レースの賞金が減額したこと。
上に書いたように、クルマを集めるにはお金が必要。お金を集めるには、繰り返しレースに勝って賞金を獲得することが必要。
ユーザーは好きなクルマを買ってゲームを楽しむため、効率の良いレースをひたすら頑張っていたのですが‥‥
プロデューサーの山内氏の発言からすると、今後イベントや要素の追加などを実施してくれることには期待して良いと思います。
長期的な目で見てほしいとも言っています。
恐らく、クルマを獲得するというユーザーのモチベーションについて、そう簡単に達成してほしくない‥‥と書くと凄く悪い風に見えますけど笑
定期的なアップデートを考えている以上、「欲しかったクルマでレースも楽しんだしもう満足だわ~」と言って離脱していくのを、先延ばししたいのではないでしょうか。
少なくとも何度かイベントレースなどを実施して、“定期的なゲームの起動” が習慣になるまでは。
今ってそれなりにおもしろいスマホゲームが飽和しており、常にユーザーを囲い込まないと長続きできない熾烈な環境ではありますが
遊ばれているゲームもそこまで多く無かった頃は、今以上にユーザーの締め付けもキツく、同じことをひたすら繰り返す期間も長かった記憶があります。
あとそうだ。
消費することで様々なアイテムが獲得できる、チケットというものが頻繁に手に入ります。
毎日プレイしたり条件を満たしてレア度別のチケットを手に入れる‥‥というのも、ソシャゲや長期的に繰り返し遊んでもらうゲームに多いシステムですよね。
そこまでは良いんですが、チケットの獲得数が多い割に、毎回演出が長いんですよね‥‥
カッコいい演出でもなく、ただルーレットを行うだけなので、よくない昔のソシャゲでも参考にしたのではという気持ちになった次第です。
パッと見すべての景品が20%の確率で当たるように見せて、そんなことは無いところもちょっと不評。
グランツーリスモ7は “カーライフシミュレーター” なので、コツコツ稼いで好きなクルマを手に入れ、楽しむものだ。
‥‥という意見もあるかもしれません。というかそういう意図で作られているとは思います。
でも、じゃあ多くのユーザーが期待したもの、楽しめるものと異なる作りでも良いの?という話です。
開発費がかなりかかっているタイトルなのは重々承知しているので、課金を促したい気持ちも理解できます。
だからこそ、ユーザーには事前に正しく伝えて、遊び方を納得した上でゲームを買ってもらうべきでした。
3/26追記
記事を書いた直後に、ファンの不満の声にこたえるためのアップデートについて発表がありました。
今後に期待したいですね。
説明不足なのは意図的なのかミスなのか
このゲーム、繰り返すように楽しいんですが
初心者には軽率に勧めづらいんです。
何故なら色々な個所で説明不足で、やっていれば慣れると思いつつ、人によっては大変だと思うんですよね。
クルマの用語やら改造関連は、なんなら気にしなくても問題ないです。たまにわかりづらくなるけれど。
ただ、どう走るのが良いのか、どうしてスピンしてしまうのかなど、初心者のつまづくポイントがちょこちょこと。
特に今作の場合、一人用モードであるメニューブックにダートコースが出てくるタイミングで、クリアできず困惑しているユーザーをネットで見かけます。
まぁ過去作の説明が丁寧だったかと言うと、そういうことは無いのですが
今作が出るまでの期間と今作のシステムを考えると
時間をかけて何度もトライして、自分の力で頑張ってね!
という、ゲームプレイを延ばしたい開発側の意図に見えなくもない‥‥ような。
この件については考えすぎな気もしますが、大小さまざまな説明不足を見かけるので
何も考えていないただの説明不足でした~というのが事実であるくらいなら、一応意図が存在していて欲しいなと思う次第です。
レースは不満点もあれど面白い
色々と悪く言っちゃってますが、最初にお伝えしたようにガッツリ長時間楽しんでいます。
ハンコン(ハンドルコントローラ)を利用しているかどうかで別ゲームですし、感覚も違ってくるでしょうが
目に見えるリアルさと、現実には出せないような速度で道路を駆け抜ける気持ち良さ。
中々上手く曲がれなかったカーブを、綺麗にスピードを出して曲がれるようになった時の達成感。
現実では中々体験できないものを、楽しませてくれますね。
また3Dオーディオ対応なので、3Dオーディオ対応ヘッドセットを装着すると臨場感マシマシ。
自宅でゲームセンターのようにドライブを堪能できます。
見ているだけで楽しいリプレイ映像やフォトモード
ゲームの購入前はこんなにハマると思っていなかったのですが、レース終了後のリプレイを眺めているだけで楽しいです。
PS5の性能を活かした実写のような映像。男の子ってホントこういうの好きだよね。
自分が乗ったクルマ以外もフォーカスすることが出来る上、レース中の様々なアングルで停止、加工してカッコいい写真を撮ることも。
また日本国内、世界の様々な場所を背景に、リアルな写真を撮影したり
日本や世界の土地を走っているマイカーを動画で見ることが出来たり。これだけで時間が流れていきます。
東京駅の前や観光地など、国内の有名なスポットも多数背景になっていますよ。
ハンコンがオススメ、でもデュアルセンスコントローラもすごい
遊ぶなら、FFB機能(レースの状況に応じた振動やハンドルの動き)付きのハンコンで、アクセルを踏み込んでハンドルを回して‥‥と本当のクルマのように運転するのがベストだとは思いますが
お高いので中々手を出しづらい方も多いでしょう。
でもPS5のデュアルセンスは、精度も体験度も今までのレースゲームを凌駕しています。
L2/R2のアダプティブトリガーは、押し込む強さでブレーキ/アクセルの強さを調整可能。今までのデュアルショックよりも、細かな操作を行えます。
そして何よりモーションセンサー。デュアルセンスをハンドルのように立てて持ち、左右に回転させることでハンドル操作を行えるのですが、この精度も素晴らしい。
路面の状況や衝撃に合わせた繊細な振動と合わせて、パッドコントローラとは思えないほど楽しめます。
もちろんハンコンと比べるものではありませんが、細かなハンドル操作という楽しさを体験することはできますよ。
ハンコンとはことなる補正も入っているはずで、走りにくいともそんなに感じません。
ちなみに私は、ハンコンはG29を使用しています。
FFB機能つき、グランツーリスモ7対応ハンコンの中では安さと機能のバランスが良く、入門機として人気の品です。
オフラインでも30時間以上。のんびり楽しめます
どうでしょう。
不満の声については当然だと思いますが、クルマのガチ勢さんなどで無ければ、理解した上で買っても十分楽しめるとは思っています。
ちなみにオフラインのメニューブックをこなしてエンディングを見るだけで、初心者の方は30時間ほど遊べますよ。
今後のアップデートに期待して、ちょこちょこ遊んでいきたいですね。
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