ゲーム開発もそれ以外も、モノづくりに大事な事は似ているものです。
私はシティーハンターという作品の大ファンで、原作コミックスは全て所持しており
2019年に公開されたアニメ映画は当然のように通い、これも当たり前ですがBlue-ray Discも購入しました。
そして、11/29。
今から一年前に発表され色々と話題になった、 「シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション」 が公開を迎えまして。
そりゃぁファンとしては食いついたわけですが、観てみるとこれが非常に面白かったので
もっと話題になってもらいたいなと思い記事にしてみました。
とりあえずネタバレ無しで全体の感想を書きまして
一番最後には軽いネタバレありで、ファンとして興奮したポイントなどを伝えられればと思います。途中で警告を入れますので、ネタバレが嫌な方はそこで離脱してください。
ストーリーのネタバレはしません。
監督のシティーハンター愛
監督のことをご存知の方は先に進んでください。
内容の前に、知らない方にまずお伝えしておくと、脚本・監督・主演の三足の草鞋を務めたフィリップ・ラショー氏は根っからのシティーハンターファンです。
フランスでは昔から日本のアニメを放送するチャンネルがあったらしく、シティーハンターやドラゴンボールが子供の頃から好きだったのだとか。
今回この実写化が実現したのも、原作者の 北条司 先生にしっかり書いたプロットと直筆の手紙を送ったのがきっかけで
それを読んで「面白い!」「これぞシティーハンターだ」と感じた北条先生が、これまで実写化のオファーを断り続けていたのにも関わらず受け入れたそうです。
あれ、シティーハンターって昔ジャッキーチェンさん主演で実写化しt
そんなシティーハンター好きなラショー氏は、ドラゴンボールの実写化の際には「そうじゃない」と凄くガッカリされたそうで(言っていいのか)
「とにかく原作に忠実に」ということは意識されたとのこと。
その上で、コメディ、下ネタ、そしてカッコ良さという原作の世界観と、フランス映画の監督の作風を融合させていったそうです。
その結果、フランスでも当初批判的だったのが大ヒットしたんですね。
これは間違いなく冴羽獠!ファンは観るべき一作!
ようやく感想です。
ファンなら悩んでいないで観に行きましょう。
シティーハンターが面白いのって、まず安心安定のフォーマットがあって
皆がそれを期待して作品を見ると、期待していたままのストーリーを楽しめるのが大きいんですよね。(もちろん脚本の面白さは前提)
流れとしては
- 美女から依頼が来る
- 三枚目なスケベ獠ちゃんばかり目について、依頼人から不安視される
- 実は裏でしっかり行動、カッコつけない
- 最後は“シティーハンター”としてクールに依頼を解決
- 美女が獠にオチる
色々パターンはあれどこんな流れが多いはず。
水戸黄門なんかもそうなのですが、観ている人を気持ちよくさせるための作りが固まっています。
今回の実写版は、依頼人が美女ではないパターンではありますが
序盤はコメディ多めで段々コメディの中にカッコいいシーンが増え、終盤はハラハラドキドキ‥‥!と言った基本の作りになっています。
北条先生によると、実写化オファーを持ってくる人間はシリアス8割くらいにしたがることが多かったらしいですが
ラショー氏はコメディを大事にしてくれていました。
そしてそのコメディシーンは、ラショー氏のアイデアに北条先生の監修が入っておりとても面白いです。
北条先生が「漫画で使いたかったな~」と唸るようなシーンもあり、客席からは定期的に笑いが起きていました。獠ならやりそうだ(笑)という行動に溢れています。
そんな獠たちのやり取りやコメディ要素に、フランス映画特有?のコメディだったり、BGMを加えたシーンの数々などが融合していました。
ちょっとショッキングなギャグというかブラックジョークもあるのは、海外特有かもしれません。
山寺宏一さん&沢城みゆきさんの演技は完璧!
今回は獠を山寺宏一さん、香を沢城みゆきさんが演じており
神谷明さんと伊倉一恵さんはサブ役として出演しています。
実力派のお二人、演技を寄せているのか全く違和感なく聞くことが出来ました。
この点については何の不満もないです。
安心して観に行ってください。
大事なのは「ファンが期待していること」の実現
どんなコンテンツでも、作り手の意識として大事なのが
「ファンが何を求めているのか、期待しているのか」を理解することです。
この作品は、我々ファンが期待していたものを見せてくれたと思っています。
アニメ劇場版である、劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ> もそうでしたよね。
上にも書いたフォーマットの分かりやすい展開に、昔懐かしの名曲たちを織り交ぜ、あの大好きだったキャラクターたちが当時と同じやり取りをしてくれる。
そして最後は、なんてったってGet Wildイントロからの「止めて、引く」ですよ。
公開当時、「ラーメンを頼んだらラーメンが出てきた」みたいな評を皆さん行っていましたが、
期待以上のものを出してもらえたのでそれ以上だと思っています。
半面、悪い意味で話題になってしまったのが 『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』 でした。
あれってドラクエVだと思わなければそこそこ観られる作品のはずなのですが、皆が宣伝を見て期待したのは「ドラクエV」なんですよ。
期待したものと違うものが出てくるどころか、期待していたものを踏みにじられたらそりゃあぁいうことになってしまいます‥‥。
試みとしては面白い映画だとは思うんですけどね。色々な方の反応が見たくて、わかった上であえてドラクエでチャレンジしたんでしょうか。うむむ。
Amazonなどのレビューを見てみると面白い気がします。
実写もですが、アニメの劇場版シティーハンターも絶対オススメなので買いましょう!(笑)通常版はもうお安くなってますよ。
お子様と行くのはご注意を
向こうの映画では普通なのかもしれませんが、中々にセクシーなシーンが多かったです。
ストーリー上ランジェリー姿の女性はたくさん出てきますし、乳揺れも盛りだくさん。あと男優の股間や胸を、作中で見慣れたカラスが隠していたり(笑)
純朴なお子様を連れていくと何かに目覚めてしまうかもしれませんので、そこはよく考えてください(笑)
あとは、下の方にスクロールしてもらいまして、軽いネタバレ含む感想など。
ネタバレを見ない方針の方は、折角なので帰る前にゲーム業界の記事でもご覧になっていってください。
ネタバレあり感想
ではここから、軽いネタバレ含みで。
まず、これはインタビューでも言われているのでネタバレというほどでもないのですが
Get Wildやその他一部のシティーハンター楽曲が登場します。
終わり方はもういつものシティーハンターです。ええ。ご想像のとおり。
Get Wildは聴きなれた日本語版が流れ、その後向こうの曲と思われるものが流れたので
恐らくフランスでも同じなんじゃないでしょうか。
これが流れるとジーンと来るのは何故だろう‥‥
ネタバレではないと言いつつ、やはり知らない状態で観てもらった方が感動しますよね。
(どうせ皆期待して察してるんですけども)
個人的に一番キタのは、最後に敵を成敗するシーンでワンホールショットを用いたところですね。
原作でも獠の凄さが分かる好きなシーンだったので、「これで決めるのか!」と興奮しました。
あと、終盤香が銃を乱射してしまうシーンなどアニメを思い出す動きだったり‥‥
シティーハンターだな、って。
シティーハンターと無関係のアニメネタ台詞などもあり、どこまでがアドリブなのか気になるところ。
山寺さんが、セクシーなお店の店員さんを呼ぶ際
「らんまー!1/2(サイズ)ビールある?」
と口にしたり。らんまというのは店員の女の子の名前です。
流石に出演者だった山寺さんのアドリブだと思いつつ、監督がらんま1/2も好きだった可能性‥‥。
今度は字幕版を観に行きたいですね。
もし読んでくださった方がいれば、是非広めてください!
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